こんにちは!ハンズ天王寺です。
突然ですが、皆さまはこれからこんな生活がしたい!という希望はありますか?
例えば一人暮らしがしたい、人と楽しく話がしたい、制度をつかってより快適な生活を送りたい等々…。
ハンズでは、そんな希望を手助けする訓練を行っています。
  まず、ハンズが目指す支援についてお話しさせていただきます。
就労準備性のピラミッドというものはご存じでしょうか?
これは就職を目指す皆さまが、土台固め～就職に対する技術を身に付けるまでの5項目を指します。
項目は、①健康管理、②日常生活管理、③対人技能、④基本的労働習慣、⑤職業適性です。



いくら⑤が優れていても、健康面や生活面等に不安や課題があるようであれば、安定して仕事を続けることが難しくなりますよね?
そんな不安や課題を少しでも解消し、就職してからも長く勤めることができるように支援することが、私たちの目指すところです。
その力を身につけるためにハンズで実施している訓練のひとつが、「社会生活力」という訓練です。
  社会生活力とは、自分を理解し、自信をもち、必要なサービスを活用して、社会の中で自らの人生を主体的に生きることです。簡単に言うと、社会で自分らしく生きるための力ですね。
ハンズで行っている社会生活力の訓練では、上記①②で記している健康面・生活面から③の対人技能までの土台をしっかり固めることを行っています。
これを通所段階から訓練し、就労後も自ら対処できる力を身につけます。
  この訓練で取り扱う具体的な内容として、以下のようなものがあります。
「生活の基礎をつくる」→健康管理、食生活、セルフケア、時間管理、安全・危機管理
「自分の生活をつくる」→金銭管理、住まい、掃除・整理、買い物
「自分らしく生きる」→自分と障がいの理解、コミュニケーションと人間関係
などがあります。
どうでしょうか?一見、どれも働くこととはあまり関係がなさそうですが、実は安定した就労をするためには必要な事柄ばかりなんです。
  先日、社会生活力の訓練で健康管理の回に参加された利用者・Aさんの事例をご紹介します。
最近のAさんは、「訓練中に集中力が持続しない」という悩みをお持ちでした。
そこでAさんには、この訓練の中で自身の健康について振り返っていただきました。
するといくつか課題があることが分かってきました。
まず、自身の健康状態にあまり関心をお持ちではありませんでした。
ですので、健康かどうかを意識したことがなかったようです。
そこで、健康の大切さを一緒に考えました。

次に、Aさんの日常生活を振り返りました。
すると、健康をつくる大事な要素である食事がおろそかになっていることが分かりました。
話を伺うと、「実は朝食を食べていない」とのことです。
朝食を抜くことが、集中力が持続しない直接的な原因かどうかは分かりませんが、いずれにしてもあまりいい状態ではないので、まずは食事の状況を改善する目標を立てました。
1日3食、しっかり食事をとることを目標に掲げ、数週間実践していただきました。
最初はあまり変化がなかったようですが、続けていくうちに、徐々に訓練中の集中力が保てるようになってきたのです!
 

これらはほんの一例です。
訓練の中ではテーマをひとつ取り上げ、まず現在の自分と向き合うことから始めます。
どれだけできているかを把握することにより、生活をより良くするための課題を見つけることができます。
次にその課題を「できる」ようにするポイント講義や、皆さまで話し合いを行います。
そこで自分に合った方法を見つけ、実践することで生活に結び付ける練習を行います。
最後はその課題がどれだけ「できる」ようになったのか、ご自身で振り返りを行います。
生活習慣はすぐに改善できるものではありませんので、しっかり目標を立て、継続することが必要です。
 
ハンズでは、このような健康面や生活面に焦点をあてた訓練、働き続けるために必要な力をつける訓練を実施しています。
Aさんのようなお悩みをお持ちの方、就労についてお悩みの方がいらっしゃいましたら、ハンズにお気軽にご相談ください。
また、事業所見学や訓練の無料体験もできます。
ご連絡お待ちしております。