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学習障害(LD)とは?特徴や仕事での困りごと、利用できる支援についてわかりやすく解説
2026.06.23
カテゴリ
ハンズ西宮
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#発達障害
#制度紹介
「文章を読むのに時間がかかる」
「何度確認しても誤字脱字がなくならない」
「数字の計算や管理が苦手」。

こうした悩みを抱えていながらも、

「自分の努力が足りないだけではないか」

と感じている方もいるかもしれません。

しかし、その背景には学習障害(LD)が関係している場合もあります。

学習障害は発達障害の一つであり、知的発達に遅れがないにもかかわらず、
「読む」「書く」「計算する」など、特定の分野だけに強い苦手さが現れる状態です。

子どもの頃に気づかれることが多いですが、
大人になってから仕事上の困りごとをきっかけに診断を受ける方もいます。


この記事では、学習障害(LD)の特徴や種類、
仕事で起こりやすい困りごと、活用できる支援制度についてわかりやすく解説します。

■学習障害(LD)とは
学習障害(LD:Learning Disabilities)は、全般的な知的発達に遅れはないものの、
「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった能力のうち、
特定の能力の習得や活用に、強い苦手さが現れる状態を指します。

厚生労働省では、学習障害を発達障害の代表的な一つとして位置づけています。
また、近年では「限局性学習障害(SLD:Specific Learning Disorder)」
という名称も使われています。

学習障害のある方は、苦手な分野以外では高い能力を発揮できることも少なくありません。
そのため周囲から困難さが理解されにくく、
「不注意」「やる気がない」「努力不足」と誤解されてしまうケースもあります。

しかし、学習障害は本人の努力や意欲の問題ではありません。
自分の特性を理解し、適切な支援や工夫を取り入れることで、学業や仕事での困りごとを減らせます。

■学習障害(LD)の主な種類
学習障害にはさまざまな現れ方がありますが、
代表的なものとして次の3つが知られています。
なお、現れ方は人によって異なり、複数の特性が重なるケースや、困難が比較的軽いケースもあります。

●読字障害(ディスレクシア)
文字を正確に読んだり、スムーズに読んだりすることに困難がある状態です。

例えば、
・文章を読むのに時間がかかる
・行を飛ばして読んでしまう
・文字を読み間違えやすい
・音読が苦手
・読んだ内容を理解するまでに時間がかかる
といった特徴がみられます。

●書字障害(ディスグラフィア)
文字を書くことに困難がある状態です。

例えば、
・漢字を覚えにくい
・誤字脱字が多い
・文字を書く速度が遅い
・板書や書き写しに時間がかかる
・文章をまとめることが難しい
などの特徴がみられます。

●算数障害(ディスカリキュリア)
数の概念や計算に関する困難がある状態です。

例えば、
・暗算が苦手
・桁数を間違えやすい
・数字の大小がわかりにくい
・お金の計算が難しい
・数量や時間の感覚をつかみにくい
といった特徴がみられます。

■大人になってから気づくこともある
学習障害は子どもの頃から存在する特性ですが、大人になるまで気づかれないこともあります。

学生時代は周囲のサポートや本人の努力によって困りごとが目立たなかったものの、
就職後に業務内容が複雑になり、

・書類作成が多い
・数字を扱う機会が増える
・マニュアルを読む機会が増える
・正確さやスピードが求められる
といった環境の変化によって困難が表面化するケースがあります。
その結果、「なぜ自分だけうまくできないのだろう」と悩み、自信を失ってしまう方も少なくありません。

■学習障害(LD)のある方が仕事で感じやすい困りごと
仕事での困りごとは特性によって異なりますが、
次のような例があります。

●書類作成やメール作成に時間がかかる
読字障害や書字障害がある場合、文章を読んだり書いたりすることに時間がかかります。
メールの作成や報告書の作成に多くの時間を要したり、誤字脱字が生じやすくなったりする傾向があります。

●マニュアルの理解に時間がかかる
業務手順書や社内マニュアルなど、文字情報が多い資料の読み込みに負担を感じる方もいます。

●数字を扱う業務でミスが起きやすい
算数障害の特性がある場合、伝票入力や会計業務、
在庫管理などで数字の入力ミスや計算ミスが起きやすい傾向があります。

●会議中のメモが難しい
話を聞きながら内容を整理し、同時にメモを取ることに負担を感じる方もいます。

■職場で活用できる工夫や合理的配慮
「合理的配慮」とは、障害のある方が働きやすくなるよう、
事業者が無理のない範囲で職場環境を調整することです。

障害者差別解消法の改正により、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられています。
具体的には、以下のような工夫が有効です。

●音声読み上げソフトを活用する
文章を読むことが苦手な場合、音声読み上げ機能を利用することで情報を把握しやすくなります。

●パソコン入力を活用する
手書きよりもパソコン入力の方が負担が少ない方もいます。
変換機能や校正機能を活用することで、誤字脱字の防止にもつながります。

●チェックリストを活用する
作業手順を一覧化し、一つずつ確認しながら進めることでミスを減らせます。
●指示を文章でも受ける
口頭だけでなく、メールやチャットで指示内容を残してもらうことで、確認しながら作業を進めやすくなります。

●マニュアルを図解化する
文章だけでなく、図や写真を用いて手順を示してもらうことで、内容を理解しやすくなります。

●学習障害のある方が利用できる支援
困りごとを感じたら、一人で抱え込まず専門機関への相談を検討してみてください。

●発達障害者支援センター
発達障害に関する相談窓口として、各都道府県に設置されています。
情報提供や関係機関との連携支援など、幅広いサポートを提供しています。
まずは気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。

●ハローワーク
害者専門窓口では、障害特性に配慮した就職支援や求人紹介を受けられる場合があります。
支援員が個別に対応してくれるため、初めての就職活動でも相談しやすい窓口です。

●就労移行支援
就労移行支援は、障害のある方が一般企業への就職を目指すための福祉サービスです。
就労移行支援では、

・自身の特性の理解
・パソコン訓練
・ビジネスマナーの習得
・履歴書作成支援
・面接練習
・職場実習
・就職後の定着支援

などを受けられます。仕事上でどのような困りごとがあるかを整理し、
自分に合った働き方や必要な配慮について一緒に考えることもできます。

■まとめ
学習障害(LD)は、知的発達に遅れがないにもかかわらず、
「読む」「書く」「計算する」など特定の能力に困難が生じる発達障害の一つです。

困難さが周囲から見えにくいため、「努力不足」と誤解されたり、
自分自身を責めてしまったりする方もいます。

しかし、これは本人の能力や意欲の問題ではありません。
自分の特性を理解し、適切な工夫や支援を活用することが、働きやすさへの第一歩です。

仕事での困りごとに悩んでいる方は、発達障害者支援センターや就労移行支援事業所など、
専門機関への相談を検討してみてください。

【参考資料】
・文部科学省「学習障害とは」
・発達障害情報・支援センター「学習障害(LD)とは」
・厚生労働省「発達障害の特性と配慮」
・厚生労働省「就労移行支援について」

本記事は2026年6月時点の公開情報をもとに作成しています。

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