就労移行支援は2回目も利用できる?再利用できるケースと利用期間の考え方
2026.07.15
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■はじめに
一度就労移行支援を利用した方の中には、「一度利用したいけれど、もう一度利用したい」と2回目の利用を希望される方もいます。
例えば、一度就職したものの退職し、改めて就職を目指したいと考えることもあります。そのような場合、「以前利用したことがあるから、もう利用できないのでは」と不安になる方も少なくありません。
就労移行支援は、2回目でも利用できる場合があります。ただし、希望すれば誰でも再利用できるわけではなく、市区町村が個別の状況を踏まえて判断します。
この記事では、就労移行支援を2回目に利用できるのか、利用できる期間の考え方や相談の流れを解説します。
■就労移行支援は2回目でも利用できる?
就労移行支援は、一度利用した方でも再度利用できる可能性があります。
この制度の根拠となっているのが、障害者総合支援法(正式名称:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)です。同法には、「一度利用したら再利用できない」という規定はないため、過去に利用したことがあるという理由だけで、利用できなくなるわけではありません。
2回目の利用でも、相談から支給決定、契約に至るまでの大まかな流れは1回目とほとんど変わりません。ただし、窓口や自治体でのヒアリングでは、前回の利用状況や退職に至った経緯など、1回目にはなかった内容を聞かれることもあります。
■再利用できる期間の考え方
2回目に利用できる期間は、就労移行支援の「標準利用期間」の仕組みによって決まります。
就労移行支援の標準利用期間は、原則2年(24ヶ月)です。この24ヶ月は、1回目の利用と2回目の利用を通算して数えます。
例:1回目に8ヶ月利用した場合
24ヶ月-8ヶ月=残り16ヶ月が、2回目に利用できる期間の目安になります。1回目ですでに24ヶ月を使い切っている場合、原則として2回目に利用できる期間は残っていません。
ここで混同しやすいのが、「延長」というもう一つの制度です。両者は次のように異なります。
延長:1回目の利用がまだ終わっていない段階で、標準利用期間を超えてそのまま支援を続けるための制度。就職の見通しがあるなど必要性が認められれば、市町村審査会の個別審査を経て、最大1年間(原則1回)認められることがある。
2回目の利用:一度終了した支援を、あらためて利用し直すこと。
つまり、延長は「今の利用を止めずに続ける」ための制度であり、2回目の利用は「一度終わった支援を、もう一度受け直す」ことを指します。この記事で解説しているのは、後者の「2回目の利用」です。
このほか、いったん24ヶ月を使い切った後でも、利用期間そのものがリセットされ、あらためて2年間利用できるようになる例外的なケースもあります。この扱いを認めるかどうかは自治体の裁量に委ねられており、対応は一様ではありません。ご自身の利用期間がどう扱われるかは、必ずお住まいの市区町村に直接確認してみましょう。
■再利用したいときの進め方
再利用を検討する理由は人によってさまざまです。
・就職したものの、退職して再び就職を目指したい
・体調の変化により、もう一度就職に向けた訓練が必要になった
・就職活動を進めるために、改めて支援を受けたい
このような場合は、一人で「もう無理かもしれない」と判断せず、まず市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援事業所に相談してください。話をすることで、利用できる方法が見つかることもあります。
相談から利用開始までに必要な手続きは、大きく分けて
「市区町村への相談・申請」
「受給者証の交付」
「事業所との契約」
の3つです。
1回目の利用で交付された受給者証は、2回目の利用ではそのまま使えず、あらためて交付を受ける必要があります。ただし、具体的な進め方や順序は自治体によって異なるため、まずは窓口で案内を受けることが確実です。
事業所は、以前利用していた事業所へ相談してもよいですし、新しい事業所を検討してもかまいません。
■まとめ
就労移行支援は、一度利用した方でも再利用できる場合があります。利用できる期間は1回目と通算されるのが基本ですが、延長やリセットの可否を含め、期間の扱いは市区町村によって異なります。
「以前利用したから、もう対象ではないかもしれない」と決めつける必要はありません。再利用を考えている方は、まず市区町村や相談支援事業所へ、現在の状況を伝えてみてください。
【参考資料】
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律厚生労働省「障害福祉サービスの内容」
厚生労働省「就労移行支援の標準利用期間及び支給決定期間の更新に関する取扱いについて」
ハンズ西宮