雇用事例Case

R.Sさん・女性・20代の雇用事例 精神障害(統合失調症)

主治医との連携を取りながら、今後はナチュラルサポートへ

R.Sさん(女性・20代・事務職)

業務内容 放射線科で患者の案内、受付、事務作業
障害名 精神障害(統合失調症)
統合失調症とは
統合失調症とは、その多くが生活上のストレスが原因で発症する精神障害のひとつです。日本では2002年まで精神分裂症と呼ばれていました。
通所前の症状・状況

大学在学中に頭痛や眩暈があり、病院で検査したが特に異常がなかったので、精神的な疾患を疑い心療内科を受診し、統合失調症と診断されました。ご家族の意向で、ご本人様には「うつ病」と説明し、大学中退後は服薬治療を続け、不安や妄想の症状は安定しました。

通所中の状況
得意な絵により自信がつき、学習にも熱心に取組む姿も。

週4日(月~木)の通所で安定していましたが、4限目に眩暈の症状が出て、面談室で休憩を取る事が度々ありました。幅広く訓練を受講されていましたが、絵が得意な事もあり、団体作業訓練ではデザインが採用されたり、リーダーシップを取って作業を進める様子も見られました。また欠席された際は、必ず補習を依頼されたりと、熱心に学習に取り組まれていました。

実習参加で更なる自信に繋がり、採用へ。その後のフォロー体制も万全に!

社会経験が無く、就労に対して漠然とした不安があるため、実習出来るよう調整したり、何度も面接練習を行うなど、ご本人様が落ち着いて面接や就労に臨むことが出来るよう努めました。通所開始から1年4ヶ月程経過した頃、病院(事務・受付)の実習に参加され、笑顔で丁寧な対応が出来ていたとの評価をいただきました。実習に参加された事で自信に繋がり、病院(受付事務)の仕事を希望され、就職活動を行いました。その後、実習とは別の病院を見学され、受付事務での採用となりました。就職活動や実習に関わる全てに職員が同行しましたが、ストレスから過呼吸の発作が起こり、訓練中に度々体調が悪くなるため、健康管理に関しては主治医と連携し、注意深く様子観察を行いました。

就業後の様子
企業担当者からの評価も高く、更なる自信に繋がる。

ご家族、主治医と連携を取りながら、月2回メールで定期報告していただき、心身状態、業務内容、意欲維持などを確認し、必要な助言を行いました。入社される時期に新型コロナウィルスが蔓延し、緊急事態宣言などで職場訪問は不可となりましたが、勤務先が病院で特殊な状況であった事から、メンタルサポートを中心に行いました。企業の担当者から、仕事の覚えが早く安心して任せる事が出来る、という高評価をいただき、ご本人様も訓練がとても活かされているとの事でした。

問題なく安定した勤務継続!ナチュラルサポートへの切り替え。

コロナウィルスの影響で職場訪問不可が続いた為、ご本人様とはメールでのやり取り、企業の担当者の方とはご連絡のみという状況でした。その後、問題なく自己啓発に努めたり、心身状態を維持するために自己管理は怠らず安定して就労出来ていた為、徐々にナチュラルサポートへの切り替えが出来ました。引き続き、必要に応じてサポートを行っていきます。