雇用事例Case

H.Tさん・女性・20代の雇用事例 精神障害(うつ病)

職場からも高評価、正社員登用決定!

H.Tさん(女性・20代・その他)

業務内容 博物館内の案内業務全般・学習支援業務 他
障害名 精神障害(うつ病)
うつ病とは
うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。脳がうまく働いてくれないので、ものの見方が否定的になり、普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられるという、悪循環が起きてきます。
通所前の症状・状況

大学時代に学業に全力を注ぎすぎて、心身の疲弊から鬱状態となり、主治医から体調優先でとの指示があった為、就職活動を進める事が出来ませんでした。状態が安定してきた頃に就職活動の許可が出ましたが、一人で就職活動を行うと心身の不調や悪化が懸念されるとの事から、就労移行支援の利用を勧められました。

通所中の状況
徐々に通所も安定し、意欲的に安定した状態へ。

不安感が強く体力に自信が無い為、週1~2回(午後のみ)の利用から始め、環境に慣れて体力も向上してきた頃には週3~4回(終日)の通所を目指し、概ね達成出来ていました。就職活動段階の頃には鬱病も緩和されていたので、心身安定を維持しながら意欲的に活動しました。通所開始時は、体力向上とPCスキル習得を目指しPC訓練に取り組まれ、通所日数を増やしながら様々な訓練に参加し、社会人としての基礎を身につけ安心して就労出来るようサポートしていきました。

本格的な就職活動へ突入。メンタルサポートを中心に意欲維持を。

周りの友人が新卒採用で就職した事の焦りから、自身が活動する事で安心感を得ているようでした。就職活動準備として、自己理解、キャリアデザインのワークシートに取り組み、方向性が明確になった頃には数社応募し、不採用時も意欲維持が出来るようサポートを行いました。手帳取得の予定は無いためクローズ応募の際の面接同行が難しく、安心して活動できるようにメンタルサポートに力を入れました。積極的に行動する部分と、ブレーキが効かない部分がある為、バランスが取れるよう助言や提案など行い、現状を認識しながら行動を抑制するよう注意していきました。

就業後の様子
職場からも高評価!引き続き気持ちの変化に対応。

クローズ就労で職場訪問が出来ない為、定期的にメールでの近況報告をお願いしたところ、職場内の雰囲気も良く安心して就労出来ているとの報告を頂きました。職場の方からも高評価で、業務の覚えも早く能力を発揮している様子でした。新型コロナウィルスの影響で博物館来館者が減少し、時間を持て余す日が続いた為、転職を考えているとの相談があり面談を希望されました。面談では現状を整理しながら離職する事のメリット・デメリットを伝え、主治医からも就労継続する助言を頂き、気持ちの切り替えをご自身で行っていきました。

正社員契約へ!やりがいを感じ意欲向上。メンタルサポートは引き続き。

職場の方から高評価で正社員に推薦され、2021年4月より正社員として勤務する事になりました。途中で意欲の低下も見られましたが、正社員になった事でやりがいを感じ意欲向上に繋がったようです。今後も定期的なメール連絡、必要に応じた面談を実施し、主治医と連携を取り、状況確認しながら就労継続に向けてサポートしていきます。