雇用事例Case

T.Yさん・男性・40代の雇用事例 精神障害(統合失調症)

体調不良での退職、休養期間へ

T.Yさん(男性・40代・清掃業)

業務内容 トイレ清掃、床モップ掛け、カート整理
障害名 精神障害(統合失調症)
統合失調症とは
統合失調症とは、その多くが生活上のストレスが原因で発症する精神障害のひとつです。日本では2002年まで精神分裂症と呼ばれていました。
通所前の症状・状況

ハンバーガー店勤務の際の激務により、幻聴の症状が現れた為、閉鎖病棟で入院治療を行っていました。退院後、3件のA型事業所で勤務を続けていましたが、徐々に体調が回復してきた為、ハンズを利用する事となりました。

通所中の状況
通所後の体調不良。在宅訓練を併用しながら復帰。

開始当初は、週4日通所(10時~15時)と安定していましたが、職員に相談せずに求人に応募するなど衝動的な行動をする傾向がありました。無理な禁煙から体調を崩し、3ヶ月程休んでいましたが、在宅訓練と併用しながら徐々に体調が回復し、無事に復帰出来ました。幅広い訓練に参加していましたが、苦手なパソコン訓練には参加せず、グループ訓練以外の時間は主に自習で読書をしており、他者と積極的に関わることはありませんでした。

自身を無くしながらも、自身に適した訓練参加へ。

開始当初から生活リズムが安定していた為、3ヶ月経過した頃にはスーパーマーケットの実習に参加され、4日間(10時~14時)の業務を無事に終える事が出来ました。事務業務を経験する為の実習でしたが、能力が不足している事に自信を無くし、その後は実習に参加する事なく直接就職を希望されました。希望する条件に合う企業がなかなか見つからない中、体調を崩し体力が落ちたり、集中力低下なども見られた為、安定した通所を目標とし支援していきました。また対人関係能力向上の為、コミュニケーション系訓練に参加する事を目標としていました。

就業後の様子
体力不足により退職。全面的なサポートによる、完治後の復帰を勧める。

就職当初は障害を開示していた為、企業側からの理解も得られており、ご本人様も不安はありませんでしたが、体力不足が原因で1ヶ月弱で退職となりました。ご自身で体力を過信していたところがあり、週5日勤務を希望していましたが、体調不良により1日1時間の清掃業務のみで帰宅されていました。無理な体勢での清掃で足を痛めた事により、自責の念から退職となりましたが、ハンズとしては足の不調の報告を受けた際に、出来る限り継続できるようにと企業側に時短や日数の調整を相談しました。しかし、そういった勤務体制は無いとの事で受け入れてもらえず、ご本人様には療養し完治してからの復帰を勧めましたが、意思は変わりませんでした。

主治医と連携。しばらく休養へ。

退職後は、通院に同行し主治医の見解を聞き、今後の支援方法の助言を求めましたが、ご本人様から当面は休養したいと希望があった為、1ヶ月程休養期間としました。その後、連絡を取りましたが、今は他の機関に行ったり、就職活動を再開する事に気が進まないとの事でしたので、今後何かあればご連絡くださいとの旨を伝え、一旦支援を終了しました。