雇用事例Case

K.Mさん・男性・20代の雇用事例 精神障害(社交不安障害)

支えてくれる人達に感謝。苦手分野にも積極的に取組み克服。

K.Mさん(男性・20代・事務職)

業務内容 海外を含む郵送物の準備・手配ほか
障害名 精神障害(社交不安障害)
社交不安障害とは
日本では、対人恐怖症、社会不安障害、あがり症、といわれ、人前で注目が集まるような状況で、強い不安や恐怖、緊張を感じ、何か失敗して自分が恥をかくのではないかという心配や強い不安を感じる病気です。緊張症状がすぐにはおさまらずに意識すればするほど恥ずかしさや不安が強くなり、さらに何度やってもなかなか慣れないため、徐々に自信を喪失し、消極的になってしまいます。
通所前の症状・状況

大学在学中にグループワークに入る事が出来ず、うつ病を発症し中退されます。その後、予備校に再び通い受験するも上手くいかず、専門学院へ入学。3年間通学されましたが、再びグループワークで躓き卒業できず、主治医の勧めでハンズ入所を決められました。

通所中の状況
苦手を克服し、徐々に通所は安定。

中、高時代に皆勤で通学出来ていた事もあり、順調に通所日数を延ばされ安定していきました。利用開始当初は避けていた、コミュニケーション系の訓練も徐々に受講されるようになり、新しい利用者に優しく教えたり、楽しく歓談する姿も見られました。

希望条件にこだわるより、安心できる職場環境を。

通所開始から9ヶ月後、手帳取得を決断され申請を支援。ハローワークでの求職者登録、職業評価、体験実習を経て1年半後、障害者就業・生活支援センターへ正式に登録となります。その後、直接紹介頂いた求人での採用となりました。頭脳明晰で作業能力も高い反面、人と接する事が大変苦手でしたが、手帳を取得する事に関しては深くは考えておられず、ご自身に合う働き方をイメージしていただくまでに多くの時間を費やしました。

就業後の様子
環境の変化に戸惑うも、周りのサポートで乗り切る。

コロナで緊急事態宣言が出た翌週から勤務開始だった為、入社後すぐに自宅待機となり、ジョブコーチ活用の段取りもしていましたが、感染防止対策で部外者の立ち入りが一切禁止となりました。出勤してもコロナの影響で業務量が激減していた為、自責の念から退職した方がいいのではないかという考えに至った事もありましたが、職場の上司や先輩に助けられ勤務を継続する事が出来ました。

職場の方のサポートに感謝。順調に勤務は継続中。

月に1回、ご本人様、職場の上司の方とメールで連絡を取り合いながら情報を共有していきました。一旦フルタイムに戻っていましたが再び自宅待機となり、業務の急速な回復も見込めませんでしたが、能力の高さは評価されていました。その為、上司や先輩方が適した新しい業務を与えてくださったりと、暇を持て余す事が無いよう配慮いただけています。