就労移行支援の利用中にアルバイトはできる?生活費が不安なときの相談先
2026.07.25
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■はじめに
就労移行支援の利用を検討されている方から「就労移行支援に通いながら、アルバイトをしても大丈夫でしょうか?」
という質問を受けることがよくあります。
就労移行支援を利用する場合、最長で2年間通所することになるため、その間の生活費に不安を感じる方も少なくありません。
今回は、就労移行支援を利用している期間のアルバイトについて解説します。
■就労移行支援利用中のアルバイトは「原則」禁止
結論からお伝えすると、就労移行支援とアルバイトの併用は、原則として認められていません。厚生労働省は、就労移行支援の対象者を「就労を希望する者であって、単独で就労することが困難であるため、就労に必要な知識及び技術の習得若しくは就労先の紹介その他の支援が必要な者」としています。
つまり、「アルバイトができるということは働くことができる=就労移行支援の対象者ではない」とみなされてしまいます。
ただし、あくまで「原則として認められていない」のため、生活の状況によっては自治体や事業所の許可を得たうえでアルバイトができることもあります。詳しくはお住まいの自治体に確認してみましょう。
その際は、「なぜアルバイトをしたいのか」という理由をしっかり説明できるようにしておきましょう。
■アルバイトが発覚する仕組み
就労移行支援の利用料は、世帯(本人と配偶者)の収入状況に応じて決まるため、市区町村は利用中も住民税の課税状況を確認しています。アルバイトで一定以上の収入を得ると住民税が発生するため、それがきっかけで収入があることに気づかれる場合があります。また、通所状況から発覚することもあります。アルバイトとの両立で欠席や遅刻が増えたり、体調に変化が見られたりすると、事業所のスタッフが異変に気づくことがあります。
■就労移行支援利用中の生活費について
就労移行支援は訓練や就職活動の支援を受けるサービスであり、事業所から給与や工賃は支払われません。そのため、利用前に生活費の見通しを立てておきましょう。状況によっては、次の制度を利用できる可能性があります。それぞれの制度の概要は次のとおりです。
●障害年金
病気やけがなどにより生活や仕事に支障がある場合に受け取れる年金です。「障害基礎年金」「障害厚生年金」の2種類があり、初診日に加入していた年金制度によって対象が異なります。年金事務所で確認しましょう。
●傷病手当金
健康保険に加入している方が、病気やけがで働けなくなった際に支給される手当です。支給額はおおむね給与の3分の2で、最長1年6か月間受け取れます。加入している健康保険(協会けんぽや健康保険組合など)へお問い合わせください。
●雇用保険の基本手当(失業保険)
離職後、求職活動をしている間の生活を支える手当です。支給額はおおむね賃金の50〜80%で、障害のある方は「就職困難者」として給付日数が長くなる場合があります。詳細はハローワークで確認できます。
●生活保護
世帯の収入や資産などをもとに、生活に困窮している方の最低限度の生活を保障する制度です。食費や住宅費、医療費などが支給対象になります。福祉事務所(市区町村役場の生活保護担当課)へご相談ください。
●自立支援医療制度
障害のある方の通院医療費の自己負担を軽減する制度です。所得に応じて、自己負担割合や上限額が設定されます。市区町村の障害福祉担当窓口で確認しましょう。
●自治体による交通費などの助成
就労移行支援事業所への通所にかかる交通費や、訓練に必要な教材費などを助成する制度がある自治体もあります。内容は自治体によって異なるため、お住まいの自治体の障害福祉担当窓口へお問い合わせください。
利用できる制度や受給条件は、一人ひとりの状況によって異なります。気になる制度があれば、それぞれの窓口や就労移行支援事業所へ相談してみましょう。
■まとめ
就労移行支援とアルバイトの併用は、原則として認められていません。ただし、生活状況によっては、自治体や事業所の許可を得たうえで例外的に認められることもあります。無断でのアルバイトは、住民税の課税状況や通所の様子から発覚する可能性があります。トラブルを避けるためにも、アルバイトを考えている場合は事前に事業所や自治体へ相談しましょう。
また、生活費に不安がある場合は、障害年金や傷病手当金、雇用保険の基本手当など、活用できる制度がないか確認してみましょう。まずは、就労移行支援事業所やお住まいの市区町村の窓口へ相談してみてください。
ハンズ三宮