イライラしたときの対処法|その場でできる呼吸を使ったセルフケア
2026.10.06
- カテゴリ
- ハンズ梅田
- タグ
- #ストレス対処
■はじめに
仕事をしていると、思い通りに進まなかったり、相手の言い方が気になったりして、イライラすることがあると思います。
そんなとき、「落ち着こう」と思ったからといって、すぐに気持ちを切り替えられるわけではありません。
では、イライラしたときに、自分でできることはあるのでしょうか。
対処法の一つとして、この記事で取り上げるのが「呼吸」です。特別な道具は必要なく、仕事中など、その場を離れにくいときにも取り入れられます。
この記事では、イライラしたときに「呼吸」がどう役立つのか、実際のやり方とあわせて紹介します。
■イライラしたときに、なぜ呼吸が役立つのか
イライラしたり怒ったりすると、気持ちだけでなく、心拍数が上がったり、筋肉が緊張したりするなど、身体にも変化が現れます。
その対処法の一つが、ゆっくりとした呼吸です。アメリカ心理学会(APA)も、怒りへの対処法として、深呼吸などのリラクゼーションを紹介しています。
ゆっくりとした呼吸が身体に与える影響について、複数の研究をまとめたメタ分析では、心拍変動など自律神経の働きに関わる指標が変化することが確認されています。
また、怒りとの関係を調べた研究もあります。2024年に発表された、計1万人以上のデータをまとめたメタ分析では、深呼吸やマインドフルネス、瞑想など、心身の高ぶりを和らげる活動によって、怒りや攻撃性が低下する傾向が示されました。
こうした研究から、ゆっくりとした呼吸は、イライラに伴う身体の反応を和らげるために使える方法と考えられます。
■イライラしたときにできる、シンプルな呼吸
呼吸法というと、「何秒吸って、何秒止めて……」といった方法を思い浮かべる方もいるかもしれません。
今回紹介するのは、さらにシンプルな方法です。
① まず、楽な姿勢をとり、呼吸に少し意識を向けます。
② ゆっくり息を吸い、ゆっくり吐きます。
③ これを数回、自分に無理のないペースで繰り返します。
米国保健福祉省の機関であるSAMHSA(薬物乱用・精神保健サービス局)のマニュアルでも、怒りが高まった場面で、数回ゆっくりと呼吸する方法が紹介されています。
決められた秒数に合わせることよりも、急がずに呼吸することを意識してみてください。
■仕事中にも使える呼吸
呼吸は、仕事中でも取り入れやすい方法です。
たとえば、
・注意を受けて、イライラしたとき
・仕事が思い通りに進まず、イライラしてきたとき
・相手の言い方に腹が立ち、すぐに言い返したくなったとき
こうした場面では、その場を離れたり、気分転換したりするのが難しいこともあります。
その場合でも、呼吸なら場所を変える必要はありません。相手に返事をする前や、次の作業に移る前に、数回ゆっくり呼吸してみるのも一つの方法です。
SAMHSAのマニュアルでも、深呼吸は自宅や職場だけでなく、バスの中や待ち時間、歩いているときなど、さまざまな場面で取り入れられる方法として紹介されています。
■呼吸だけでイライラを何とかしようとしなくていい
ただし、呼吸をしたからといって、イライラした原因そのものがなくなるわけではありません。
仕事量が多すぎる、人間関係に困っている、納得できない状況が続いている。そうした問題が、イライラの背景にあることもあります。
また、怒りへの対処法は呼吸だけではありません。APAでは、考え方を見直すことやコミュニケーションの取り方を工夫すること、怒りのきっかけを把握することなども紹介されています。
強いイライラが長く続いたり、何度も起こったりして、仕事や生活、人間関係への影響が大きくなっている場合には、イライラの中身にも目を向けてみることが大切です。
「何にイライラしているのか」
「同じような場面でイライラしていないか」
これらを自分に問いかけてみることが、次の対処を考える手がかりになるかもしれません。
自分だけで抱えるのが難しいときには、周囲の人や専門家に相談するという選択肢もあります。
■まとめ
イライラしたとき、すぐに気持ちを切り替えられなくても、できることはあります。
その一つが、ゆっくりと呼吸することです。研究では、呼吸を含む心身の高ぶりを和らげる方法によって、怒りが低下する傾向が報告されています。
もちろん、呼吸だけですべてが解決するわけではありません。それでも、数回の呼吸なら、道具を必要とせず、場所も選ばずに試せます。
イライラしたときに使える対処法の一つとして、ゆっくり呼吸することを覚えておくとよいでしょう。
ハンズ梅田