フレックスタイム制とは?仕組みや残業、メリット・デメリットをわかりやすく解説
2026.10.08
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■はじめに
近年、「フレックスタイム制」を導入する企業が増えています。
ただ、「働く時間を自由に決められる制度」というイメージはあっても、実際にどのくらい自由に働けるのか、通常の勤務形態と何が違うのかまでは、よくわからない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、フレックスタイム制の基本的な仕組みから、コアタイムや清算期間、残業の考え方、メリット・デメリットまでわかりやすく解説します。
■フレックスタイム制とは?
フレックスタイム制とは、一定期間の総労働時間をあらかじめ決め、その範囲内で労働者が日々の始業時刻や終業時刻を自分で決められる制度です。
通常の勤務では、「9時から18時まで」のように始業時刻と終業時刻があらかじめ決められています。
一方、フレックスタイム制では、仕事や予定に合わせて、出勤・退勤する時間を日によって調整できます。
また、ある日は長めに働き、別の日は短めに働くといった調整もできます。
ただし、何時から何時まで働けるのか、必ず勤務しなければならない時間があるのかなど、具体的な決まりは会社によって異なります。
■フレックスタイム制の仕組み
〇清算期間と総労働時間
フレックスタイム制では、毎日同じ時間だけ働くのではなく、一定期間の中で働く時間を調整します。
この期間を「清算期間」といい、3か月以内で設定されます。たとえば清算期間が1か月なら、1か月の中で、ある日は7時間、別の日は9時間というように働く時間を調整できます。
ただし、何時間でも働けるというわけではなく、清算期間の中で合計何時間働くかはあらかじめ決められています。このあらかじめ決められた合計の労働時間のことを「総労働時間」といいます。
〇コアタイムとフレキシブルタイム
勤務時間を調整できるといっても、自由に出勤・退勤できるというわけではありません。
フレックスタイム制では、「コアタイム」と「フレキシブルタイム」が設けられている場合があります。
コアタイムとは、必ず勤務しなければならない時間帯です。たとえば「10時から15時まで」がコアタイムなら、その時間は勤務する必要があります。
一方、フレキシブルタイムは、始業時刻や終業時刻を選べる時間帯です。
たとえば、
7時~10時:フレキシブルタイム
10時~15時:コアタイム
15時~19時:フレキシブルタイム
と決められていれば、朝は7時から10時までの間で始業時刻を調整し、夕方は15時から19時までの間で終業時刻を調整できます。
なお、コアタイムは必ずあるとは限りません。コアタイムがない場合は、必ず勤務しなければならない時間帯がなく、会社で決められた範囲内で始業時刻や終業時刻を決められます。
■フレックスタイム制では残業はどうなる?
フレックスタイム制であっても、残業がある場合があります。
ただし、通常の労働時間制度とは、時間外労働の考え方が少し異なります。
通常の勤務では、原則として1日8時間、週40時間を超えて働いた時間が時間外労働になります。
一方、フレックスタイム制では、時間外労働を1日単位ではなく、清算期間の労働時間をもとに判断します。そのため、ある日に8時間を超えて働いても、8時間を超えた分がそのまま時間外労働になるとは限りません。
基本的には、清算期間中に実際に働いた時間を合計し、その期間における法定労働時間の総枠を超えた時間が時間外労働になります。
たとえば、ある日に10時間働いても、別の日の勤務時間を短くすることで、清算期間全体では決められた範囲に収まることがあります。
なお、清算期間が1か月を超える場合には、清算期間全体だけではなく、1か月ごとの労働時間についても時間外労働を判断するルールがあります。
残業時間を細かく計算すると少し複雑になりますが、まずは「フレックスタイム制では、1日だけではなく一定期間の労働時間をもとに残業を考える」と理解しておくとよいでしょう。
■フレックスタイム制のメリット
フレックスタイム制の大きなメリットは、自分の予定に合わせて勤務時間を調整しやすいことです。
たとえば、通院の予定がある日は早めに仕事を終えたり、子どもの送り迎えに合わせて出勤時間を変えたりすることができます。通勤ラッシュを避けるために、少し早め、あるいは遅めに出勤するといった働き方も考えられます。
仕事の状況に合わせて勤務時間を調整できるのも特徴です。
忙しい日は長めに働き、比較的仕事が少ない日は早めに切り上げるなど、清算期間の中で労働時間を配分できます。
毎日決まった時間に働く場合と比べて、仕事と生活の予定を合わせやすいことが、フレックスタイム制のメリットといえるでしょう。
■フレックスタイム制のデメリット・注意点
勤務時間を自分で調整できる一方で、働く時間が人によって異なることで不便が生じる場合もあります。
たとえば、自分が勤務している時間に上司や同僚がいなければ、すぐに確認したいことがあっても返事を待たなければならないことがあります。複数人で会議をするときにも、それぞれの勤務時間を考えて予定を合わせる必要があります。
また、自分で勤務時間を調整できる分、どれだけ働いたのかを意識して管理することも大切になります。
もう一つ注意したいのが、同じ「フレックスタイム制」でも働き方がまったく同じとは限らないことです。
コアタイムが設定されている場合もあれば、設定されていない場合もあります。フレキシブルタイムの時間帯なども会社によって異なります。
そのため、求人票などでフレックスタイム制を見かけた場合は、「フレックスだから自由に働ける」と考えるだけではなく、実際にどのような勤務時間になっているのかも確認しておくとよいでしょう。
■まとめ
フレックスタイム制は、一定期間について働く時間の合計を決め、その範囲内で日々の始業時刻や終業時刻を労働者が調整できる制度です。
勤務時間を調整しやすいため、仕事と生活の予定を合わせやすくなる一方で、コアタイムなど一定のルールが設けられている場合もあります。
また、残業についても1日単位だけで考えるのではなく、清算期間の労働時間をもとに判断します。
「好きな時間に働ける制度」とだけ考えるのではなく、一定期間の中で働く時間を調整できる制度と考えると、フレックスタイム制の仕組みを理解しやすくなります。
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