双極性障害とは?特徴や仕事での困りごとについて解説
2026.07.03
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■はじめに
「気分の落ち込みが続いて仕事に行くのがつらい」「調子が良い時は何でもできそうなのに、その後に強い疲れや落ち込みがくる」
「気分の波があり、仕事を続けることに不安を感じている」
このような悩みがある方もいるかもしれません。
双極性障害は、気分が大きく落ち込む「うつ状態」と、気分が高揚する「躁状態」や「軽躁状態」を繰り返す病気です。気分の波によって日常生活や仕事に影響が出ることもありますが、適切な治療や支援を受けながら働いている方も多くいます。
この記事では、双極性障害の特徴やうつ病との違い、仕事で起こりやすい困りごとについて解説します。
■双極性障害とは
双極性障害は、気分障害(気分症)の一つであり、気分が落ち込む「うつ状態」と、気分が高揚する「躁状態」または「軽躁状態」を繰り返す病気です。以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。気分の波は本人の意思でコントロールできるものではなく、病気の症状として現れます。
症状の現れ方や気分の波の大きさには個人差があり、生活や仕事への影響も人それぞれ異なります。
■うつ病との違い
双極性障害とうつ病は混同されることもありますが、症状の現れ方には違いがあります。うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下などの「うつ状態」が続く病気です。一方で、双極性障害はうつ状態だけでなく、気分が高揚する躁状態や軽躁状態がみられることが特徴です。うつ状態の時期だけを見ると、うつ病との違いが分かりにくい場合もあります。
そのため、医療機関では現在の状態だけでなく、これまでの気分の変化や行動の変化なども含めて診断が行われます。
■双極Ⅰ型と双極Ⅱ型
双極性障害は、大きく「双極Ⅰ型」と「双極Ⅱ型」に分けられます。双極Ⅰ型は、日常生活や仕事に大きな影響が出るほどの躁状態がみられるタイプです。一方、双極Ⅱ型は、躁状態よりも症状が軽い「軽躁状態」と、うつ状態を繰り返すタイプです。
■うつ状態ではどのような症状がみられる?
うつ状態では、気分の落ち込みや意欲の低下が続くことがあります。例えば、
・何をするにもやる気が出ない
・疲れやすい
・集中しにくい
・好きだったことが楽しめなくなる
・眠れない、または眠りすぎる
といった症状がみられます。
仕事では、集中力の低下によるミスや作業効率の低下につながることもあります。
また、出勤するだけで精一杯になることもあります。
■躁状態・軽躁状態ではどのような症状がみられる?
躁状態や軽躁状態では、普段より活動的になったり、自信が高まったりすることがあります。例えば、
・次々とアイデアが浮かぶ
・活動量が増える
・睡眠時間が短くても平気に感じる
・自信が大きくなる
・お金を使いすぎてしまう
といった変化が現れることがあります。周囲からは「元気になった」「調子が良さそう」と見えることもあります。
しかし、本人が気づかないうちに無理を重ねてしまうこともあります。その結果、人間関係や仕事、金銭面でのトラブルにつながることがあります。
■仕事で起こりやすい困りごと
双極性障害のある方の中には、気分の波によって仕事に影響が出ることがあります。うつ状態では、集中力や判断力が低下し、業務を進めることが難しくなる場合があります。以前は問題なくできていた作業に時間がかかったり、ミスが増えたりすることもあります。一方で、躁状態や軽躁状態では、自分では問題なく働けていると感じていても、仕事量が増えすぎてしまいがちです。
例えば、
・仕事を引き受けすぎてしまう
・休憩を取らずに働き続けてしまう
・確認不足のまま業務を進めてしまう
・体調の変化に気づきにくくなる
といったことが起こりやすくなります。
調子が良い時ほど無理を重ねてしまい、その後の大きな落ち込みにつながることがあります。そのため、気分の波を理解しながら働くことが必要になります。
■周囲から理解されにくいこともある
双極性障害は外見から分かりにくい病気です。また、日によって状態が変化するため、
「昨日は元気そうだったのに」
「調子が良い日もあるのでは?」
と思われることもあります。
ですが、双極性障害は本人の努力や心がけでコントロールできるものではありません。気分の波は病気の症状であるため、周囲の理解や適切な治療が大切になってきます。
■働く上での工夫
双極性障害と付き合いながら働くためには、自分の体調の変化に早めに気づくことがポイントです。例えば、睡眠時間や気分の変化を記録することで、調子を崩す前のサインに気づきやすくなる場合があります。また、調子が良い時ほど予定を詰め込みすぎないよう意識することも重要です。「今は元気だから大丈夫」と無理を続けるよりも、安定した状態を維持することを意識した方が、長く働き続けやすくなります。
困りごとがある場合は、主治医や支援者、職場へ相談することも方法の一つです。一人で悩まず、周囲の力を借りながら働くことも大切です。
■まとめ
双極性障害は、うつ状態と躁状態、または軽躁状態を繰り返す病気です。うつ病と似ている部分もありますが、気分が高揚する時期がみられることが大きな特徴です。また、双極性障害には双極Ⅰ型と双極Ⅱ型があり、症状の現れ方や気分の波には個人差があります。
気分の波によって仕事や日常生活に影響が出ることもありますが、適切な治療や支援を受けながら働いている方も多くいます。
大切なのは、自分の状態を理解し、無理をしすぎないことです。仕事や生活で困りごとがある場合は、一人で悩まず、医療機関や支援機関へ相談してみてください。
【参考資料】
・国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」
・厚生労働省「みんなのメンタルヘルス総合サイト」
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