マルチタスクが苦手なのは能力の問題?仕事が進まない理由と対処法
2026.08.05
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■はじめに
資料を作っている途中で電話が鳴り、電話を終えると書類のチェックを頼まれる。ようやく資料作成に戻ったものの、「どこまで進めていたのだろう」と手が止まってしまう。仕事では、このように複数の作業を行き来しなければならないことがあります。切り替えが重なると、思うように仕事が進まず、「自分はマルチタスクが苦手だ」と感じることもあるでしょう。
もしかすると、「マルチタスクが苦手なのは、自分の能力が低いからではないか」と考えてしまうこともあるかもしれません。
しかし、マルチタスクが苦手と感じるのは、能力が原因とは限りません。作業の切り替え方や、複数の仕事の管理方法が関係している場合があります。
この記事では、マルチタスクで仕事が進みにくくなる理由と、複数の仕事を整理して進める方法を紹介します。
■マルチタスクとは
マルチタスクには、複数の作業を同時に行うだけでなく、資料作成から電話対応、電話対応から書類のチェック、というように、異なる作業を短い間隔で切り替えることも含まれます。こうした作業の切り替えに関する研究によると、同じ課題を続ける場合より、別の課題へ切り替える場合のほうが反応に時間がかかるそうです。これは、「切り替えコスト」と呼ばれています。
つまり、マルチタスクには、ある程度の時間がかかるということです。
■マルチタスクで仕事が進みにくくなる理由
●もとの作業へ戻るまでに時間がかかる作業を中断して別の仕事へ移ると、新しい指示を確認したり、必要な資料を準備したりする時間がかかります。
さらに、もとの作業へ戻るときには、進めていた内容や次にすることを思い出さなければなりません。作業を切り替える回数が増えるほど、こうした時間も増えていきます。
●複数の仕事を頭の中で管理しようとする
複数の仕事を抱えていると、「メールを返さなければならない」「この資料も今日中に終わらせなければならない」など、今後の予定を覚えておこうとすることがあります。
やるべきことを忘れないように意識し続けると、目の前の作業以外にも注意を向けることになります。その結果、作業に集中しにくくなったり、何度も予定を確認したりすることもあるかもしれません。
●依頼が入るたびに仕事の順番が変わる
新しい依頼が入るたびに作業を切り替えていると、どの仕事も途中のまま残りやすくなります。
新しい依頼と現在の仕事のどちらを優先するかが決まっていないと、依頼を受けるたびに作業を止め、仕事の順番を考え直すことになります。
■マルチタスクで仕事が進まないときの対処法
●抱えている仕事を書き出すまずは、現在抱えている仕事を紙や業務で使用できるメモなどに書き出します。
仕事の内容に加えて、締め切りや所要時間、自分の対応を待っている人がいるかどうかも書いておくと、仕事の状況を把握しやすくなります。
●今取り組む仕事を一つ決める
書き出した仕事の締め切りや周囲への影響を確認し、先に取り組む仕事を一つ決めます。
複数の仕事を抱えていても、すべてに同時に取りかかる必要はありません。自分だけで順番を判断しにくい場合は、現在の仕事とそれぞれの締め切りを伝えて、上司に確認しましょう。
●作業を中断する前にメモを残す
電話対応などで作業を中断するときは、可能であれば、どこまで終わったのか、次に何をするのかを短く記録します。
例えば、「3ページ目の表まで入力済み。次は合計金額を確認する」と残しておけば、作業へ戻ったときに続きから始めやすくなります。
●作業を切り替える回数を減らす
業務の内容や職場のルール上可能であれば、メールを確認する時間を決める、同じ種類の作業をまとめて行うなど、切り替える回数を減らす方法もあります。
電話や急な依頼など、自分では調整できない仕事もあります。すべての切り替えをなくそうとせず、自分で調整できる部分から考えてみましょう。
■まとめ
マルチタスクが苦手だと感じることだけで、仕事の能力が低いとは限りません。複数の作業を行き来すると、そのたびに新しい内容を把握したり、もとの作業を思い出したりする時間が必要になります。仕事が進みにくいときは、抱えている仕事を書き出し、今取り組む仕事を一つ決めます。作業を中断するときに続きの内容をメモしたり、可能な範囲で切り替える回数を減らしたりすることも、仕事を進める方法の一つです。