自分のことを整理したいときに使える『就労パスポート』とは?メリットや使い方を解説
2026.09.28
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■就労パスポートとは?
自分の得意・不得意や、働く上で必要な配慮などを整理したいときに使えるツールの一つに、厚生労働省が作成した「就労パスポート」があります。
障害のある方が、支援機関と一緒に自分の特徴を整理し、会社にわかりやすく伝えるためのツールです。
この記事では、そんな「就労パスポート」について解説します。
■就労パスポートを使うメリット
①自分の働き方の特徴を整理しやすい
「自分の得意・不得意や、働きやすい条件を整理したい」と思っても、何から考えればよいのかわからないこともあるでしょう。
就労パスポートには、自分の働き方を整理するための項目が用意されています。
たとえば、
・これまで経験した仕事や作業
・仕事上のアピールポイント
・ストレスや疲労を感じやすい場面
・希望する働き方
・人とのやりとりで得意・苦手なこと
・仕事の指示の受け方や作業の進め方
などです。
項目を見ながら実際の経験を振り返ることで、「これまでどんな場面で困ったか」「反対に、どんな場面ではうまく取り組めたか」など、自分が働く上でどんな特徴があるのかを具体的に整理しやすくなります。
②働きやすくするための工夫や配慮を考えやすい
自分が働く上での特徴が具体的に見えてくると、「どうすれば仕事を進めやすくなるのか」についても考えやすくなります。
たとえば、あなたが「仕事の指示が分かりにくいことがある」と感じていて、就労パスポートを使って振り返る中で、「曖昧な指示だと判断に迷いやすい」「見本を見せてもらうと理解しやすい」と整理できたとします。
そこから、「指示を受けた後に復唱して確認する」といった自分でできる工夫や、「判断基準を具体的に伝えてもらう」「最初に見本を見せてもらう」といった職場に希望する配慮を考えることができます。
これらは、実際の就労パスポートにある「指示内容」「理解しやすい方法」「自分で対処していること」などの項目にも沿った内容です。
苦手なことを整理するだけでなく、どうすれば仕事を進めやすくなるのかまで考えられることも、就労パスポートを活用するメリットの一つです。
③整理した内容を相手に伝えやすい
就労パスポートで整理した内容は、職場の人や、就職をサポートしてくれる人に自分のことを伝えるときにも活用できます。
先ほどの例であれば、「仕事の指示が苦手です」と伝えるだけでなく、
「曖昧な指示だと判断に迷いやすいです」
「最初に見本を見せてもらえると理解しやすいです」
と、自分が困りやすい場面や、どのようにしてもらうと仕事を進めやすいのかまで具体的に伝えやすくなります。
また、あらかじめ伝えたいことを整理しておけるため、口頭で一から説明するよりも、自分のことを伝えやすくなります。
■就労パスポートはどうやって使う?
就労パスポートは、次のような流れで作成・活用できます。
どんな場面で使いたいかイメージを持つ
(例:面接で自分の特徴を説明したい/自己理解を深めたい など)
↓
ハローワークや就労移行支援事業所などの支援機関と一緒に、自分の得意・不得意や働きやすい方法、必要な配慮を整理する
↓
就労パスポートに記入する
↓
必要な場面で、職場の人や支援機関に伝える
↓
仕事や実習を経験するなかで新しく気づいたことがあれば、支援機関や職場の担当者と相談しながら内容を見直す
就労パスポートの作成・活用の主体はあくまで本人です。すべての項目を埋める必要はなく、どの項目を書くか、誰にどの内容を伝えるかも、自分の希望に応じて決めることができます。作成したからといって、採用選考で必ず提出する必要もありません。
■就労パスポートを使ってみたいと思ったら
自分の得意・不得意や、働きやすい条件、必要な配慮などを一から整理するのは簡単ではありません。
「自分について整理したいけれど、何から考えればいいのかわからない」という場合は、就労パスポートの項目に沿って、これまでの経験を振り返ってみるのも一つの方法です。
就労パスポートが気になった方は、厚生労働省の公式ページで、実際の様式や詳しい活用方法を確認してみてください。
参考資料
厚生労働省「就労パスポート」
ハンズ加古川テラス