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高次脳機能障害とは?原因や症状、日常生活で見られる特徴をわかりやすく解説
2026.06.24
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#高次脳機能障害
■高次脳機能障害とは?

高次脳機能障害とは、病気やケガによって脳が損傷を受けたことで、
記憶や注意、判断、感情のコントロールなど、
ものを考えたり行動したりするための機能に障害が生じた状態を指します。

厚生労働省の資料では、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが
代表的な症状として挙げられており、全国でこの障害のある方は約23万人と推計されています。

体に麻痺や傷が残る場合とは異なり、高次脳機能障害は外見からはわかりにくいという特徴があります。歩く、話す、日常的な動作をすること自体はできても、考え方や行動のパターンに変化が生じているため、本人も周囲も「何が起きているのか」に気づきにくいことがあります。

なお、令和7年12月には「高次脳機能障害者支援法」が成立し、令和8年4月から施行されています。医療・リハビリテーションから生活支援、社会参加支援まで、地域によって支援の差が生じないよう、切れ目のない支援体制づくりが進められています。

■高次脳機能障害が起こる主な原因

高次脳機能障害は、脳のどの部分が、どの程度損傷を受けたかによって症状の現れ方が異なります。
主な原因としては、次のようなものが知られています。
・脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害
・交通事故やスポーツ中の事故などによる頭部外傷
・心停止などによる低酸素脳症
・脳炎や脳腫瘍

働き世代や比較的若い方が、事故や病気をきっかけに高次脳機能障害になることも少なくありません。
それまで当たり前にできていた仕事や家事が難しくなり、生活の立て直しが必要になる場合があります。

■主な症状と特徴

高次脳機能障害の症状は一人ひとり異なります。
多くの場合、事故や病気の前には当たり前にできていたことが以前と同じようにはできなくなるという形であらわれます。複数の症状が同時にあらわれることも多いとされています。

ここでは代表的な4つの症状を紹介します。

●記憶障害
新しいことを覚えにくくなる、少し前の出来事を思い出しにくくなるなど、記憶の保持や呼び出しが難しくなる症状です。同じ質問を繰り返してしまう、約束をすっかり忘れてしまうこともあります。
メモを取っても、メモを取ったこと自体を忘れてしまうケースもあります。

●注意障害
注意力や集中力が続かなくなる症状です。一つの作業に集中できず、周りの音や動きに気を取られやすくなり、長時間の作業ではミスも増えていきます。
複数のことを同時に行おうとすると、混乱しやすくなることもあります。

●遂行機能障害
物事を計画し、順序立てて実行することが難しくなる症状です。買い物や料理、仕事の作業などで、
何から手をつければよいか分からなくなる、状況が変わったときに柔軟に対応できなくなる、
といったことが起こります。

●社会的行動障害
感情をコントロールすることが難しくなる症状です。ちょっとしたことで怒りやすくなる、思ったことをそのまま口に出してしまう、お金の使い方に計画性がなくなる、といった変化が見られます。
意欲が低下し、何事にも興味を持てなくなる場合もあります。

■日常生活や仕事で見られる困りごとの例

これらの症状は、日々の生活や仕事の場面で具体的な困りごととしてあらわれます。

日常生活では、買い物に行ったのに何を買うか忘れてしまう、調理の途中で次に何をするか分からなくなる、約束の時間に間に合わない、といったことが起こりやすくなります。
家族から見ると、「前はできていたのに、なぜできなくなったのか」と感じる場面が増えるかもしれません。

仕事の場面では、一度に複数の指示を受けると一部を忘れてしまう、マニュアル通りに作業を進められない、急な予定変更にうまく対応できない、同じミスを繰り返してしまう、といった困りごとが見られます。
本人にとっても、「以前のように仕事ができない」というもどかしさやつらさを抱えることが多くあります。

■周囲に理解されにくい理由

高次脳機能障害が周囲に理解されにくい背景には、いくつかの理由があります。
見た目には障害があるとわかりにくいことが大きな理由の一つです。
歩行や会話に大きな問題がない場合、周りからは「普通に見える」ため、
ミスや行動の変化が障害によるものだと気づかれにくくなります。


本人が自分の症状に気づきにくいという特徴もあります。
自分を客観的に見る力そのものが脳の高度な働きの一つであるため、
その働きが低下すると、本人は記憶障害や注意障害があっても
「うまくできている」と感じてしまうことがあります。

また、症状の現れ方は、その日の体調や環境、疲労の度合いによって変わることもあります。
あるときはできても、別のときにはできない、という状態が続くと、
「やる気がない」「集中していない」と誤解されてしまうことがあります。
こうした認識のずれは、本人にとっても家族にとっても大きな負担になりやすいといわれています。

■まとめ

高次脳機能障害は、記憶や注意、判断、感情のコントロールなど、
生活のさまざまな場面に関わる障害です。

外見からはわかりにくいために、本人の困りごとが周囲に伝わりにくく、
必要な支援につながらないまま時間が経ってしまうこともあります。

もし家族や身近な方の言動に「以前と違う」と感じる部分があれば、医療機関や、
お住まいの都道府県にある高次脳機能障害の相談窓口に相談してみることも一つの方法です。

早い段階で症状を理解し、本人に合った関わり方や支援方法を知ることが、
生活や仕事を立て直していくための土台になります。

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